研究課題/領域番号 |
09357001
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
渡邉 建彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70028356)
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研究分担者 |
谷内 一彦 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (50192787)
伊藤 正敏 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 教授 (00125501)
井戸 達雄 東北大学, サイクロトロンRIセンター, 教授 (80134063)
松沢 大樹 予見医学研究所, 所長
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キーワード | PET / H1受容体 / スーパーコンピューター / 3次元データ再構成法 / ^<18>F-標識法 |
研究概要 |
1.ポジトロン標識化合物の開発。 ^<11>C-ヨウ化メチルと同様に汎用性のあるポジトロン標識前駆体である^<18>F-標識ヨウ化フルオロベンジル反応を確立した。標識合成の迅速で効率的な^<18>F-標識フルオロベンジルイミダゾイルプロピルエーテル(^<18>F-FUB193、^<18>F-fluoropropoxyfan)の反応条件を確立し、結合実験よりその特異性を調べた。またC^<11>-ヨウ化メチルを合成する方法として、新しくガス相法を確立して^<11>C-リガンドを用いた臨床研究に応用した。 2.3次元PETカメラを用いたヒト脳の神経伝達量測定法の開発と疾患への応用。 アルツハイマー型痴呆患者においてヒスタミンH1受容体量を測定し、アルツハイマー病の認知機能低下に伴ってH1受容体が減少することが分かった。 3.脳賦活試験法による高次脳機能の研究。 (1)[^<11>C]ドキセピンを用いてH1受容体占拠率を測定し、眠気発生や認知能力低下にどれだけのH1受容体占拠が必要か明らかにすることを試みた。一部は新GCPに基づいた市販後臨床試験(第4相)としておこなった。(2)H_2^<15>Oと3D-PETを用いて視覚認知課題遂行時の脳機能イメージングを行い、抗ヒスタミン薬投与による眠気や認知機能低下の発生メカニズムを明らかにした。(3)最近リガンド賦活法によるヒト脳における神経伝達物質遊離測定の開発をおこなった。特に痛みの受容とヒスタミンの関係を明確にするために腸管バルーンパンピング(内臓痛)により脳内ヒスタミンが遊離されるかどうか、PETと[^<11>C]ドキセピンを用いて研究した。2回PET検査をすることによりヒトの脳内においてヒスタミン遊離が測定できることが分かった。情動を測定するための新しいタスクの開発と評価を行いH_2O^<15>と3D-PETを用いて情動のメカニズム研究を行った。
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