研究課題/領域番号 |
09357010
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平井 久丸 東京大学, 医学部・付属病院, 助教授 (90181130)
|
研究分担者 |
本田 浩章 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40245064)
千葉 滋 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60212049)
三谷 絹子 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50251244)
小川 誠司 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60292900)
佐々木 光 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60282638)
|
キーワード | Notch1 / Notch2 / Notch3 / DSLドメイン / Jagged1 / EGF様リピート / 細胞分化 |
研究概要 |
Notch蛋白質は、ショウジョウバエの神経発生過程において、細胞の未分化な状態を維持する受容体であることから、造血系においても幹細胞の状態の維持や複製に関与する可能性が考えられている。Delta/Serrate/LAG-2(DSL)ドメインを持つ蛋白質はNotch受容体ファミリーに対するリガンドであるが、これらの相互関係は不明である。我々はマウスJagged1(mJagged1)cDNAのクローニングを行い、細胞レベルでの会合実験系および蛋白質レベルでの会合実験系を用いて、Jagged1とNotch1、Notch2、Notch3の会合について解析を行った。その結果、Notch1、Notch2、Notch3のいずれもがJagged1と会合できること、これらの会合にはCa2+イオンの存在が必須であることが明らかになった。さらに、mJagged1の欠失変異体を用いた解析から、最小会合領域はDSLドメインであること、およびDSLドメインは会合に不可欠であることが明らかになった。そしてmJagged1のepidermal growth factor(EGF)様リピートは会合の親和性に関与し、その第1および第2リピートが主たる役割を果たすことが示された。以上の結果から、mJagged1はNotch1、Notch2、Notch3のいずれに対してもリガンドとして作用し、細胞種を越えて細胞分化に関わると推測される。
|