研究分担者 |
本田 浩章 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (40245064)
千葉 滋 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60212049)
三谷 絹子 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (50251244)
小川 誠司 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60292900)
佐々木 光 東京大学, 医学部・附属病院, 助手 (60282638)
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研究概要 |
Notch蛋白質は、ショウジョウバエの神経発生過程において、細胞の未分化な状態を維持する受容体であることから、造血系においても幹細胞の状態の維持や複製に関与する可能性が考えられている。Ddlta/Serrate/LAG-2(DSL)ドメインを持つ蛋白質はNotch受容体ファミリーに対するリガンドであるが、これらの相互関係は不明である。我々はJaggd1とNotch1、Notch2、Notch3の会合について解析を行い、Notch1-3のいずれもがJagged1と会合できること、これらの会合にはCa2+イオンの存在が必須であり、最小会合領域はDSLドメインであることを明らかにした。さらに活性化型Notch1による細胞分化の抑制に関わる転写因子について解析を行った。myeloid specificな転写因子としてはC/EBPα,C/EBPε,PU.1,AML1b,c-myb,GATA-2について、efythroids specificな転写因子としてはSCL,GATA-1,GATA-2,NF-E2(p45),MafK(p18),EKLF,c-mybについて分化刺激の前後での発現量を比較した。その結果、分化刺激により活性化型Notch1発現細胞およびコントロール細胞の両者において、これらのlineage specificな転写因子は同様の発現パターンを示した。しかし、GATA-2は活性化型Notch1発現細胞でのみ分化刺激後も発現が維持されており、Notch1による分化抑制効果が、GATA-2を介している可能性が示唆された。現在、Notch2、Notch3の下流で働く転写因子についても解析中である。
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