研究概要 |
(1)OS/omicronの実用化に向けて,システムリファインメントを中心に実行した.システム全体のソースコードのうち,もっとも核となるマイクロカーネルについて,ミドルウェアの要求に基づき,仕様の再検討を行い,機能拡張を行った. (2)上記のマイクロカーネルを利用して,OS/omicron第4版として,各種ミドルウェアの実現のためのシステム拡張機構を設計し実現した. (3)OSとして,一般にリリースするために,システム記述言語として,2バイトコード系(JISの漢字コードに完全対応)のC言語コンパイラCATも信頼性の向上に努めた. (4)オブジェクト指向言語C++のコンパイラを設計し,C++のサブセットとして実現した. (5)配布可能なドキュメントについては,大学などへの配布を考え,単なる設計仕様書にとどまらず,設計の中身についての検討資料も作成した.同時に配布も考え,自作の「浄書」システムばかりではなく,PC環境での出力も可能にした. 以上により,OS/omicronとしてウィンドウシステムを含めて,各種応用ソフト(特に,教育用ソフト)の開発のための最小限の環境をほぼ整備した.その結果,PC/AT互換機(デスクトップ/ノート型パソコン)の上で稼動中である.
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