研究課題/領域番号 |
09359005
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩崎 裕 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (00029901)
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研究分担者 |
北川 雅俊 松下電器産業株式会社, 中央研究所, 主任研究員
坂田 祥光 大阪大学, 産業科学研究所, 教授 (60029874)
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キーワード | 化学センサ / バイオセンサ / イメージセンサ / 半導体センサ / LAPS / イオン拡散 / 神経培養 / アルミナ薄膜 |
研究概要 |
本年度の研究実績は、(1)リファレンスとなるポテンショメトリックなバイオ・化学イメージセンサを用いて、センサ上に培養した神経細胞の細胞膜内電位変化を測定するための予備的な研究、(2)アルミナを用いたバイオ・化学イメージセンサの特性に関する研究、(3)バイオ・化学イメージセンサを用いたイオンの電解質中の拡散過程の可視化および拡散係数の見積もりの研究、(4)バイオ・化学イメージセンサを用いた測定におけるバックグラウンド除去のための新測定手法に関する研究および(5)センサ表面の生体親和性表面有機薄膜修飾法の研究(京都大学岩田博夫教授との共同研究)である。(1)においては、ガラス電極を用いて細胞に注入したイオン量に比例したセンサ検出信号を観測し、本手法を用いて神経細胞の細胞膜内電位変化を測定する可能性を実証し、(2)においては、ISFETを用いてチッ化膜に比べて長期信頼性が実証されているアルミナ膜がLAPSセンサとしても良い特性(57mV/pH)を示すことを明らかにし、(3)においては、電解質中のイオンの拡散係数がイオンの分子量の1/3乗に逆比例し、拡散係数がイオンのストークス半径に逆比例するという予測と一致する結果が得られた。(4)においては、センサ上のレファレンス点と非測定点に位相が反転した2つのレーザビームを照射することにより、バックグランド信号が相殺されること、又この手法を用いるとヌルメソッドによるセンサ面上のpHを直接求めることができることを明らかにした。(5)においては、チッ化膜、シリコンセンサ表面の2nmのオルニチン・ラミニン修飾膜により、PC12やモノアラガイの単離神経細胞を培養する手法を開発した。
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