我が国の測地学を中心とする地球物理科学に関する総合研究

1997 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09400005
• 研究機関: 東北大学
• 研究代表者: 田中 正之 東北大学, 理学部, 教授 (90004340)
• 研究分担者: 深尾 良夫 東京大学地震研究所, 教授 (10022708) ; 笹尾 哲夫 国立天文台, 教授 (20000177) ; 高木 章雄 東北大学, 名誉教授 ; 古在 由秀 国立天文台, 名誉教授 (70012789) ; 飯田 益雄 米子工業高等専門学校, 名誉教授 (90184358)
• キーワード: 地球物理科学 / 測地学委員会 / 測地学審議会

研究概要

地球物理科学は、人類の生存の基盤である地球とそれを取り巻く外部環境に至る自然環境の場としての地球を理解しようとする学問であり、測地学、個体地球科学、大気・海洋・陸水科学、超高層・大気圏外科学などに分けられるが、近年の科学技術の急速な発展により、その研究は、天文学、地質学、地球化学などの周辺分野や工学等の学際領域をも含めた総合化の時代を迎えており、新たな対応が求められている。本調査研究においては、地球物理科学の諸分野におけるこれまでの成果を調査し、現在の研究の進展状況について分析を実施し、それに基づいて測地学を中心とする地球物理科学の今後の研究進展の方向性を見出すことを目的とする。
平成9年度においては、まず総括研究班において本調査研究計画の基本方針を決定し、その基本方針に基づいて、各研究班が研究を実施した。具体的には、それぞれの領域における過去の観測研究計画と実施状況、成果に関する資料を収集するとともに、かつて指導的立場にあった研究者、そして現在我が国の地球物理科学研究の中核を担っている研究者等に個別に意見を聞き、我が国の地球物理科学の発展の歴史を明らかにした。その結果、我が国の地球物理科学の発展においては、戦前の測地学委員会および戦後の測地学審議会の役割が極めて重要であることが示唆された。