研究分担者 |
山本 尚 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (10135311)
平川 賢爾 九州大学, 大学院工学研究科, 教授 (30264097)
水谷 惟恭 東京工業大学, 工学部, 教授 (60016558)
山内 睦文 名古屋大学, 大学院工学研究科, 教授 (40115647)
大中 逸雄 大阪大学, 大学院工学研究科, 教授 (00029092)
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研究概要 |
本年度の研究計画は,申請時においては(1)工学教育モデルカリキュラムの試案作成,(2)その試案に対する社会の意見聴取,および(3)工学教育プログラム評価システムの検討を行うことであった。本研究では,この内,(3)の評価システムの検討に的を絞って研究を実施した。これは,(1),(2)については他の研究(国立8大学を中心とする「工学における教育プログラムに関する検討委員会」)で検討されており重複する可能性があることと,教育や技術者の国際的相互承認問題から(3)の検討を緊急に実施すべきとの要望が大きいためである。 本研究では,工学教育プログラムの評価制度の一つとして欧米で確立している認定制度について調査し,日本型の認定制度案を作成した。そして,この「日本技術者教育認定制度(案)」について大学,学会,産業界などの意見を現在聴取しているところである。 本制度には,日本としては新しい,カリキュラム開発のための具体的教育目標の設定,全分野および分野別に要求する教育内容の提示(技術者倫理を含む),教育成果の評価などが含まれている。本認定制度が確立されれば,工学教育プログラムの質的向上に貢献すると共に,国際的相互承認にも役立つものと期待される。なお,「工学教育」とせず「技術者教育」としたのは,従来の「工学教育」では欠けている「職業人」の教育の視点を入れること,また「技術者」とは「21世紀に活躍する自律した行動者」であるという観点から変更したものである。
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