研究分担者 |
加地 大介 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (50251145)
金子 洋之 専修大学, 文学部, 助教授 (60191988)
金沢 誠 千葉大学, 文学部, 助教授 (20261886)
土屋 俊 千葉大学, 文学部, 教授 (50155404)
藤本 隆志 千葉大学, 文学部, 教授 (20001795)
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研究概要 |
本年度の研究は,二つの方面から行われた。 1 日本語と限らず,自然言語の意味論を構築する際に問題となる,理論的基礎の探究。 2 論理学の標準的言語の意味論においては扱われることのない,自然言語特有の語法の論理的分析を,日本語の事例に即して遂行すること。 この各々に関して,より具体的には次のような問題が検討された。 1 論理学の標準的意味論を,自然言語の意味論の範型として取るとき,論理学に固有の目標,すなわち,妥当である推論の体系的な特徴づけと,自然言語の意味論の主要な目標,すなわち,言語使用の基礎にあるべき知識の明示的表現との関連。 2(1)いわゆる命題的態度の文脈の意味論。野本和幸による提案が批判的に検討され,探究の方向性をある程度定めることができた。 (2)行為分ならびに行為分に典型的に現れる副詞句の意味論。この分野において最近注目される研究は柏端達也によるものであり,その批判的検討を通じて,標準論理の枠内での分析に一定の説得力があることが示された。
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