研究分担者 |
森 雅秀 高野山大学, 文学部, 助教授 (90230078)
高野 禎子 清泉女子大学, 文学部, 助教授 (10179468)
永澤 峻 和光大学, 人文学部, 教授 (20130859)
木俣 元一 名古屋大学, 文学部, 助教授 (00195348)
阿部 泰郎 名古屋大学, 文学部, 教授 (60193009)
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研究概要 |
今年度は3回の研究会を開催し,今後の研究方針についての打ち合わせと並行して,各研究分担者及び研究協力者による研究発表と討論を行った. 第1回は,分担者と協力者全員により各自が関心を有する問題について簡潔に紹介し質疑応答を行った.第2回は,4人による研究発表と討論を行った.発表者と題目は以下の通り.永澤峻「ビザンティン中期におけるコムネノス朝のルネサンスについて」,木俣元一「Pro lectione picture est:グレゴリウス1世によるイメージの機能をめぐる発言と中世におけるその展開」,宮治昭「禅観(瞑想)と造形:禅観の実践と観想図(浄土図・浄土観想図・不浄観想図)と説話図」,伊東史朗「妙法院護摩堂不動明王」.第3回は,3人による研究発表と討論を行った.発表者と題目は以下の通り.小室信子(研究協力者)「来迎会が浄土教美術に与えた影響について」,森雅秀「チベット仏教の師供養儀礼と集会樹」,高野禎子「ランテルヌ・デ・モ-ル(死者の燈火)について」. これらの研究発表と議論を通じて,仏教美術とキリスト教美術を宗教的実践という視点から比較研究する際の多様な問題点が提示されると同時に,研究上のさまざまな可能性が豊かに示され,しばしば白熱した議論が展開した.今後の課題としては,扱う問題を宗教的実践の諸局面のなかでもさらに限定し,仏教美術とキリスト教美術の比較による議論を焦点をはっきりさせながら深化させてゆくことが挙げられる.
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