研究課題/領域番号 |
09410036
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研究機関 | 白百合女子大学 |
研究代表者 |
柏木 恵子 白百合女子大学, 文学部, 教授 (10086324)
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研究分担者 |
大野 祥子 山村女子短期大学, 国際文化学科, 専任講師 (70286889)
唐澤 真弓 白百合女子大学, 文学部, 助手 (60255940)
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キーワード | 自己認識 / 日常性 / 家族 / 関係性 / 感情 |
研究概要 |
本研究は、日本人の関係性の心理的構造をより日常的な態度・生活・行動について検討することにより、その機能を明らかにすることである。本年度は、研究1、2を並行して行った。研究1)日本における関係性の社会化の様相(唐澤・柏木):今年度は現在までの研究成果を、7月に国際行動発達学会で発表し、今後の研究への示唆を得た。その結果、日本の文化的価値としての行動制御の規範について、比較文化的データによる日常的場面についての検討の必要性を見いだし、日米女子大学生180名に対して調査を行った。被験者に対して、この1年間の抱負を自由に記述するよう求めた。その内容から日本においては、関係性に基づいた目標、動機がアメリカにおいてよりも多く見いだされた、さらに、目標そのものよりも目標達成のプロセスを強調する記述がより多く見いだされた。これらのことは、日本において、関係性がより日常的な態度・行動に反映されていることを示唆する。この方法による日本の小学生を対象としたデータ収集を企画した。 研究2)日常的文脈における関係性(大野・柏木):わが国の成人にとって関係性がもつ正の側面と負の側面を明らかにし、現代日本における関係性の意味とその変化を多角的に吟味することを目的とした。7月、スイス・ベルン大学で開催されたISSBD(International society for the Study of Behavioral Development)大会にて、Effects of father's psychological absence in Japanse family while they are physically present.のタイトルでポスター発表を行ない、家族に対する期待や価値観、役割観が、家族成員間で異なることを示した。 関係性に関するインタビュー調査のインフォーマント候補者に連絡をとり、調査の内容・日程等の説明と打ち合わせをした。
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