研究課題/領域番号 |
09410042
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
橋本 和幸 金沢大学, 文学部, 教授 (80031798)
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研究分担者 |
渡邊 正 愛知大学, 文学部, 教授 (10113333)
泉 琉二 三重大学, 教育学部, 教授 (90024455)
交野 正芳 愛知大学, 文学部, 教授 (50113056)
三上 勝也 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (10068752)
碓井 たかし 金沢大学, 文学部, 教授 (40079447)
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キーワード | 高齢化社会 / 生活選択 / 東海地域 / 北陸地域 / 過疎 / 擬制的親子関係 / 地域計画 / 同居・別居 |
研究概要 |
1.本研究はuniversalization of particularism を指向する。東海地域と北陸地域の比較調査を試みるに際して、経済システム、政治・行政システム以上に、社会・文化システムの差異に注目する。 2.今年度は、東海地域と北陸地域での個別研究の報告を中心に、具体的に高齢化の様相がどのように出現しているのかを探った。同時に高齢化社会の先進例として、島根県の過疎町である仁摩町の実態調査からも学習した。 3.北陸の石川県の高齢化について、その様相は画一でなく多様であることを理解した。県庁所在地の金沢市、金沢市近郊の市町、小松市を中心とする南加賀地方、白山麓の町村、中能登地方、奧能登地方で、高齢化の出現と生活選択に違いのあることが分かる。 4.東海地域の愛知県の場合も地域による違いが明らかになっている。特に新城南北設楽地方では超高齢化が顕著になっており、高齢者を中心として女性や他域からの流入者等による直売活動が地域の活性化に貢献している。法人化を目指す動きもあり、むらづくりとの関係で注目される。 5.石川県の能登地方での擬制的親子関係の存続と再編にも注目しなければならない。特に過疎化のなかで、扶養、居住、相続をめぐって血縁的パーソナル・ネットワークが弛緩・弱体化する時、烏帽子(ヨボシと呼んでいる)親-子関係のもつ機能は重要である。 6.東海地域の浜松市周辺、北陸地域の小松市近辺を中心に、ブラジル人等のnewcomersが多く居住するようになってきている。彼らの生活選択についても、関心を持つ必要があるだろう。
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