研究課題/領域番号 |
09410042
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
橋本 和幸 金沢大学, 文学部, 教授 (80031798)
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研究分担者 |
渡邊 正 愛知大学, 文学部, 教授 (10113333)
泉 琉二 三重大学, 教育学部, 教授 (90024455)
交野 正芳 愛知大学, 文学部, 教授 (50113056)
三上 勝也 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (10068752)
碓井 〓 金沢大学, 文学部, 教授 (40079447)
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キーワード | 高齢化社会 / 生活選択 / 東海地域 / 北陸地域 / 福祉施設 / パーソナル・ネットワーク / 地域政策 |
研究概要 |
1.今年度は、岡崎市(愛知県)と金沢市(石川県)を対象地域とする住民意識調査を実施すると同時に、金沢市役所長寿福祉課でのヒアリング、岡崎市の統計資料の収集、第三善隣館でのヒアリングと資料収集を行った。2.住民意識調査について触れておこう。両市は、藩制期に城下町として栄え、戦後は工業と農業のバランスのとれた発展をしてきている地方中核都市である。一方は県都名古屋(尾張)に隣接する西三河地方の中心であり、地方は北陸地方の中心である。しかし、高度経済成長期以降の発展をみる時、前者は自動車工業を中心に都市の成長を目指したのに対して、後者は伝統性をも都市政策に取り入れ、同じ中部圏に展すと言えども、太平洋側と日本海側との差異を典型的に示す二つの都市である。3.調査は40歳以上80歳未満の住民を対象者とし、それぞれ1,000ずつの計2,000サンプルを選んだ。回収は金沢市646、岡崎市630で計1,276(63.8%)であった。40歳台で30.6%、50歳台29.9、60歳台24.6、70歳台14.8の回収率で、若年になるにつれて回収率が高くなっている。4.解答者の居住歴は、30年以上がともに28%、20年以上が46%と類似している。5.親密なネットワーク(パーソナル)については、ともに親戚が50%強で、友人(30%)、近所の人(8)、職場の人(7)と同様の傾向を示す。親戚・近所の人が年齢の上昇とともに数値が高くなるのに対して、友人と職場の人は低くなる。6.親戚の場合、岡崎では姉妹、兄弟、子供(娘)の順なのに対して、金沢では子供(娘)、姉妹、兄弟の順である。但し、70歳台をみると岡崎では子供(娘)、姉妹、子供(長男)、兄弟の順で、金沢の場合、子供(娘)、姉妹、兄弟、子供(長男)の順となっている。7.最も親密な人は、岡崎では市内と県内に多いが、金沢では市内が50%で、地域の特性がみられる。8.次年度は、両市の補足調査と報告書の作成に鋭意取りかかると同時に、何らかの形で報告をしたいと考える。
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