研究分担者 |
平川 毅彦 愛知県立大学, 文学部, 助教授 (80189828)
桜井 義秀 北海道大学, 文学部, 助教授 (50196135)
浅井 美智子 山梨県立看護短期大学, 教授 (10212466)
平沢 和司 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助教授 (30241285)
江成 幸 三重大学, 人文学部, 助教授 (20269682)
|
研究概要 |
外国人労働者研究では、群馬・栃木・神奈川・山梨・愛知(豊橋、岡崎)・滋賀・岡山・広島の8県507人の外国労働者を調べ、地域的比較はもとより、来日前の日系ブラジル人の職業経歴と来日後の職業との関連について解明し、とくに外国人労働者の価値志向と日本人の価値志向との違いとずれを指摘し、rugged individualismと組織的流れ作業、企業組織とのずれと葛藤、より自由でモービルなブラジル社会と組織化された日本社会や企業組織の違いがスムーズな適応を阻み,容易に克服できない実態も解明することができた。つまり、価値観、価値志向の違いを追及することによってカルチュラルコンフリクトに根付いた職業的適応に大きな問題が胚胎している実態が解明されたことも大きい。職場でのプレッシャーが窮屈感や閉塞感もここに原因があることも分かった。その反面、この楽天的な個人主義が日本人との交流、地域交流にプラスに作用している側面も合わせて指摘することができた。また職業的,文化的適応過程における1,2,3世別の違いは、3世はともかく1,2世間にそれほどの差がないことも確認することができた。 国際結婚調査は、日本在住の国際結婚カップル86ケースの事例研究とあわせて国際結婚ケースを量化して解析するニ重の目的で面接調査をおこない、夫婦間の異文化接触を含む相互適応と日本社会への夫婦単位での適応に焦点を当てた研究である。調査によって夫婦間のコミュニケーションによって文化,価値観の違いがどのように克服されたか、国際結婚夫婦間の育児、家事分担における役割期待と葛藤、国際結婚による人生の自己目標が排他的な日本社会でどのように実現されているかが解明されている。
|