研究課題/領域番号 |
09410090
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研究機関 | 甲子園大学 |
研究代表者 |
廣田 昌希 甲子園大学, 人間文化学部, 教授 (30002744)
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研究分担者 |
島薗 進 東京大学, 文学部, 教授 (20143620)
成田 龍一 日本女子大学, 人間社会学部, 教授 (60189214)
西川 祐子 京都文教大学, 人間学部, 教授 (50183538)
杉原 達 大阪大学, 文学部, 教授 (40113138)
上野 千鶴子 東京大学, 文学部, 教授 (90132307)
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キーワード | 近代 / 日本 / 精神構造 / 社会史 / 戦争 / 記憶 |
研究概要 |
本年度は、3ヶ年計画の最後にあたり、まとめる方向で各自の研究を整理していくことになったが、ここにきて、戦争についての言説をどのように扱うべきか、戦争の重要な担い手の一人である女性をどのように位置ずけるか、植民地の問題をどのように扱うか、歴史叙述はいかにあるべきかといった根本的な問題が提起され、次第にみなの関心はアジア・太平洋戦争に集中していった。昨年度に開いた従軍慰安婦問題をはじめとする証言の問題に関する研究会や、「植民地主義を書く」というテーマで行った2回のシンポジウムの影響が大きく、本年度の前半はその意見調整に費やし、後半になってそれを踏まえたあらたな問題提起と研究報告を行った。外国からは、韓国から日本研究者を招き韓国における日本研究の現状を聞いたのも、日本における研究を相対化するためであった。アメリカの研究者からは、衝撃的な資料紹介があった。それらは現在問題になっているさまざまなナショナリズムの問題に立ち向かわざるをえなくさせ、その学問的な検討の必要を痛感させるとともに、本共同研究の組み替えを余儀なくさせた。本共同研究に一区切りをつけるための検討が重ねられ、それらをもとに3月の合宿で、本にまとめていくための各人の報告会を持った。これからは、これらをまとめて公刊することの準備に入ることになる。
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