研究課題/領域番号 |
09410091
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
鈴木 正幸 神戸大学, 文学部, 教授 (80107987)
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研究分担者 |
今井 修平 神戸女子大学, 文学部, 教授 (00131540)
柴村 篤樹 桃山学院大学, 経済学部, 教授 (10196438)
坂江 渉 神戸大学, 文学部, 助手 (00221995)
奥村 弘 神戸大学, 文学部, 助教授 (60185551)
高橋 昌明 神戸大学, 文学部, 教授 (30106760)
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キーワード | 阪神大震災 / 歴史資料 / 文化財保存 / 震災記録 / 歴史意識 / 兵庫津 |
研究概要 |
研究は、震災後の歴史研究者の被災地域での歴史資料と震災史料の保全活動やそのものを分析することによって、現代社会の持つ歴史意識を探るという方向および、当該地域の歴史的な形成過程を考察するという二つの方向から行われた。 第一の方向では、保全活動の記録を集約するとともに、そのなかから歴史資料の現代的な位地を探るという研究が進められ、神戸市を中心とした部分は、坂江渉氏によってまとめられ『記録と史料』に掲載された。淡路島については、北淡町歴史民族博物館など、現地での調査を行った。 また震災そのものについての資料保存については、仮設住宅に住む人たちとそのあり方について直接議論するとともに、二度にわたってこれを直接担っている公共機関・ボランティアと研究会を行い、その歴史的意味および今後の方向性を探った。 また震災後の歴史資料保存について、現代史における位置を探るため戦後の文化財保全運動について検討した。これについては三回の研究会を開催、来年度にまとめを行うことになっている。 第二の方向については、古代から近世にわたる神戸阪神地域についての研究を把握し、その現状と問題点について議論を深めた。とくに中世史については、禅宗寺院・東大寺の兵庫津支配など、なお考えなければならない問題が多数あることが判明した。近代については、神戸又新日報の購入をすすめるとともに、神戸の「モダン」なイメージの形成過程を考察した。
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