| 研究課題/領域番号 |
09410107
|
|---|
| 研究機関 | 国学院大学 |
|---|
研究代表者 |
小林 達雄 國學院大學, 文学部, 教授 (70119048)
|
|---|
| 研究分担者 |
木本 雅康 長崎外国語短期大学, 国際文化学科, 助教授 (30270127)
小島 俊彰 金沢美術工芸大学, 美術工芸学部, 教授 (80046169)
宮本 長二郎 東京国立文化財研究所, 国際文化財保存修復協力センター, センター長 (60261252)
鈴木 保彦 日本大学, 芸術学部, 教授 (20147680)
熊谷 常正 盛岡大学, 文学部, 助教授 (50275583)
|
|---|
| キーワード | 太陽の運行 / 山岳景観 / ストーンサークル / 関連記念物 / 縄文ランドスケープ / 設計の仕組み / 尺度 / 2群の配石群 |
|---|
| 研究概要 |
縄文時代のストーンサークルおよび関連記念物について、その設計の仕組みとそれらを含めて作り出される景観への意味付け等、縄文人の空間認識を学際的に検討する研究の2年目にあたる。
本年度は、平成10年6月(夏至)、9月(秋分)、12月(冬至)、平成11年3月(春分)に研究会を開催し、また新潟県元屋敷遺跡を視察し、以下の成果を得た。
1、 北海道、埼玉県、山梨県、群馬県、新潟県に所在する関連遺跡の現地視察を行ない、太陽の運行と山岳景観の関係を観察した。山梨県大柴遺跡をはじめ、数カ所の遺跡で日出・日没と付近の山岳との関係を確認することができた。また、北海道小樽市付近のストーンサークルの一部は、山岳のみならず岬などもこうした縄文ランドスケープと関わりがある可能性が指摘された。現地の状況はビデオと写真により記録した。
2、 ストーンサークル、配石遺構、巨木柱列、環状盛土等の関連記念物の集成作業を継続して行ない、遺跡一覧・関連文献目録の追補を進めた。
3、 民族学における記念物研究の事例報告では、記念物の多様な機能や世界観・神話との関わりが紹介され、同様の機能を持つと推定される縄文時代の記念物研究にも民族学の成果を援用できると考えられる。
4、 天文学的研究では、太陽の運行などの古天文の復元の一環として、縄文時代の皆既日食の日時と地域の推定が試みられた。これに関するシュミレーションソフトも紹介された。
5、 東北地方のストーンサークルおよび配石遺構の設計の仕組みや尺度に関する分析を行ない、軸を同じくする数基の配石から成る小規模な2群の配石群が中央広場を挟んで対峙するように配置されていった結果、現在のような形状になった可能性の高いことが明らかになった。
|
