研究課題/領域番号 |
09410108
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
工藤 元男 早稲田大学, 文学部, 助教授 (60225167)
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研究分担者 |
高橋 龍三郎 早稲田大学, 文学部, 助教授 (80163301)
岡内 三眞 早稲田大学, 文学部, 教授 (90093210)
吉田 順一 早稲田大学, 文学部, 教授 (70063716)
菊池 徹夫 早稲田大学, 文学部, 教授 (00147943)
福井 重雅 早稲田大学, 文学部, 教授 (30063639)
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キーワード | 羌族 / 白馬蔵族 / 少数民族 / 巴蜀文化 / 宝〓遺跡 / 芒城遺跡 / 新石器文化 / 城址遺跡 |
研究概要 |
本年度の研究は、とくに中国古代の巴蜀文化の形成に深く関わったと見なされる二つの民族、すなわち羌族と氏族に関する調査研究を行った。羌族は南部方言を代表する理県桃坪村の羌族を事例に、族については平武県白馬羌族郷の白馬藏族を事例にして、それぞれの民族的源流、遷徒の過程、現在におけるその他の少数民族との関連について具体的な研究を行った。 中でも平武県一帯に分布する白馬藏族は、現在に至るまで自らをチベット族とは認めておらず、中国政府の民族分類に異議を唱えていることで知られており、その族属問題に関して重要な問題を提起している民族である。我々の問題関心としては、新石器時代にまで遡ると思われる古代羌族の中から族がどのように分離独立し、その後の展開において現在の四川省におけるどの少数民族と系譜的関連が認められるかということである。そのため、もっとも可能性の高いと思われる白馬藏族に注目し、その源流、遷徒過程、民族誌などについて研究を行ったわけである。 考古方面では成都平原において現在までに数例確認されている新石器時代後期の城址遺跡、すなわち四川省都江堰市の芒城遺跡について新たに研究を行った。
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