研究課題/領域番号 |
09410128
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高村 忠明 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (10092256)
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研究分担者 |
エリス 俊子 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90242031)
宮下 志朗 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (90138610)
藤井 貞和 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (40134754)
小森 陽一 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (80153683)
石田 英敬 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 教授 (70212892)
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キーワード | メディア / 言語共同体 / 言語態 / クレオール / ファシズム |
研究概要 |
本研究の目的は、「技術と記号の複合体であるメディアが、言語や記号の共同体との関わりにおいていかに人間の文化や社会の次元を構成するか」という構成論的な観点に基づく総合的な研究を目指して、メディアと言語共同体との総合的な関係を、言語科学や文学理論などの言語文化の研究、社会の研究、メディア技術の研究などの視点から検討しようとするものである。 本研究の構成員のうち9名の所属する東京大学大学院総合文化研究科言語情報科学専攻では、従来主として文学研究の分野において「テクスト」、「文体」、「エクリチュール」など多様な用語で多様に論じられてきた領域を、歴史的、社会的、文化的に現実化された言語の具体的な実現態として総合的にとらえる「言語態」という新しい学問分野の確率をめざしてきた。初年度はこの「言語態」という視点から「メディアの変容と言語共同体」を研究するにはどのような問題系があり、どのような方法論があるかを検討し、共同の理解を得るためのけんきゅうかいがしゅとなった。そのために7月に口承、書承、混成言語による文学の成立、電子メディアによる口承リズムの再生など、メディア変容と言語文化を集約的に経験してきた言語共同体である「クレオール」を中心にした研究会を開き(石田)、そこで「クレオール」を例として取り上げて、この問題を議論した。 さらに、応用調査研究として上記の研究会に続けて、11がつに「クレオール」をめぐる研究会(西谷)、9月および98年1月に「日本ファシズムの言説分析」を中心とする研究会(藤井、小森)を行った。98年3月には「ソ連におけるメディアと言語共同体」に関する研究会(西中村)を予定している。
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