研究分担者 |
伊藤 洋一 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 助教授 (50201934)
寺尾 美子 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (20114431)
海老原 明夫 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (00114405)
樋口 範雄 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (30009857)
チェン ポール 東京大学, 大学院・法学政治学研究科, 教授 (00179938)
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研究概要 |
本年度は,本研究の第2年度であるが,基礎的資料整備を続行したことは勿論として,特に,データベース研究および法系論再検討,の2点に重点を置いた。 1) 主要諸国のデータベースの比較対照研究ー実用化状況調査および利用方法研究ーに関しては,インターネットおよびCDRomを中心とする立法判例データベースのコンピュウタ上での操作利用方法に習熟することを中心的な課題とした。 この点では,各研究分担者ともかなりの進歩をとげたと言い得るが,ミスまたは不明が生じた場合にその処理に思わぬ時間がかかるなど,なお克服すべき技術的課題も少なくない。研究代表者は,研究リヴューの意味で,パリで開かれた「法情報」国際会議(1998年10月22-23日)の機会をとらえて意見交換および比較研究を行った。 しかし,現段階ではなお得られた知見は断片的であり,全体観を得ることがなかなか難しいこともあって,成果の公表は第3年度以降を期している。 2) 法系論の再検討に関しては,数度の内部的準備研究会を行うとともに,一方では.「社会主義法系」の扱いをめぐって専門家を招将して議論を行い.他方ではアジア法に関する研究リヴューおよび文献調査の機会を確保した。 特に前者の関係では,従来の「社会主義法系」概念自体にも既に問題があったこと,ロシア法の内在的な特色解明を通じて別途のカテゴリーまたは比較対象を考える余地があるという感触を得た。それだけでなく,そもそも「法系」の概念自体に再検討の余地がないのかどうかすら問題になる。
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