研究課題/領域番号 |
09420008
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
玉井 克哉 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (20163660)
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研究分担者 |
島並 良 東京大学, 大学院法学政治学研究科, 助手 (20282535)
川村 一郎 東京大学, 先端技術研究センター, 助手 (10282568)
斉藤 誠 東京大学, 大学院総合文化研究科, 助教授 (00186959)
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キーワード | 特許請求の範囲 / 記載要件 / 請求の解釈 / 均等論 / 技術的範囲 |
研究概要 |
バイオテクノロジーが注目される中、この技術について技術的側面のみならず法的側面からも強力にバックアップすることこそが我が国の産業・経済活動にとって火急の課題と考え、その技術成果を適切に保護し得るような法解釈および法体系のあり方を世に示すべく研究を進めてきた。そのために、主に特許請求の範囲の記載用件並びに当該記載要件にしたがって記載された請求項の解釈について研究を進めてきたが、平成8年の特許法改正及びこれに伴う審査運用の変更により、当研究室が検討していた抽象的な特許請求の範囲の記載の許容が突如実現されるに至り、研究の課題は次のステージ(即ち、かかる記載要件にしたがって記載された特許請求の範囲に対する妥当な解釈手法を示すこと)に移行することとなった。 しかしながら、すでに報告をしているように、かかる分野においては日本国での判例が少なく、かつ文献も、この分野の未成熟さを反映してか注目に価するものが希少であるのが現実である。従って、研究のためのデータ収集は、いきおい外国のものに当たらなければならないのであるが、技術用語が極めて難解であり、しかも新しい分野であるがゆえの造語の甚大さがさらにこれを困難にしている。 このようなことを解決するために、特許庁からの専門家及びその他の実務家を急遽召集し、これらの者に協力を願い、特に現場レベルで妥当なものとして受け入れられる法体系を確率すべく研究を進めている。なお、この課程では均等論を考慮した技術的範囲の解釈が中心となり、その中で諸外国の法則や判例・法解釈の手法が考慮されるは当然である。(もとより、技術的な面で大きなブレイクスルーがあったような場合は、緊急に調査を行わねばならない。)研究成果は、最終的な見解がまとまった段階で単独または共同の著作もしくは論文の形で公表したいと考える。
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