研究分担者 |
山本 輝之 帝京大学, 法学部, 助教授 (00182634)
安村 勉 金沢大学, 法学部, 教授 (40166525)
丸山 雅夫 南山大学, 法学部, 教授 (50140538)
林 幹人 上智大学, 法学部, 教授 (80092302)
松尾 浩也 上智大学, 法学部, 教授 (10012262)
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研究概要 |
咋年は,わが国の公害・環境問題とそれへの法的態様の歴史をたどり,問題点の抽出を試みた。本年度は,このような昨年の研究成果を踏まえて,環境問題の各論に当たる研究,環境問題とそれへの法的対応に関する諸外国における歴史と現状について研究を行った。 また,沖縄において研究合宿を行い,環境問題について実地調査を行うとともに,同県庁の廃棄物処理の担当官と琉球大学理学部の研究者を研究会にお招きして,それぞれ「廃棄物処理の現状と法規制の問題」,「琉球アユの復元」について講演をしていただき,討論を行った。 本年度行った研究の具体的内容は,以下のとおりである。 (1) 環境問題とそれに対する法的対応の歴史の考察。 (2) 現代社会における環境保護のために刑法が果たすべき役割。 (3) 環境保護のために刑法をどのように用いるべきか。 (4) 犯罪論における基本的概念が環境刑法において変容せざるを得ないのかという問題。 (5) (4)について,もし,「変容」,「修正」が是認されるならば,それは環境刑法の分野において許されるべきことなのか,それとも刑法全体にかかわることなのか。 (6) 国際法的問題の解明。 (7) 各論的問題として,「開発と環境」,「自然環境の保護」,「生態系と種」の問題を取り上げ,その現状と法的対応について検討を行った。 (8) 比較法的研究として,「アメリカにおける環境刑法」,「ドイツにおける環境刑法」,「イギリスにおける環境刑法」,「カナダにおける環境刑法」の考察を行った。
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