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1998 年度 実績報告書

ロシアの体制転換-移行モデルは存在するのか?

研究課題

研究課題/領域番号 09420018
研究機関国際日本文化研究センター

研究代表者

木村 汎  国際日本文化研究センター, 研究部, 教授 (80001767)

キーワードロシア / 体制転換 / 民主主義 / 市場経済 / エリツィン / プリマコフ / モデル / ロシア独自の道
研究概要

ロシアの体制転換は、難航している。1991年8月のクーデター未遂事件後、新生ロシアは、共産主義体制から訣別し、民主主義と市場経済の体制への移行を宣言した。ところが、以後既に8年。一方においてはたしかに、もはや共産主義体制へと復帰する可能性はない。しかし他方、西側流の体制へスムーズに転換すると楽観論は、ほぼ完全に消滅した。だからといって、金融危機に陥ったアジア諸国をモデルとして掲げる訳にもいかない。結果として、ロシア独自の道を模索する姿勢を益々強めるにいたった。
「ロシア独自の道」とは、一体なにか。この肝心の問いにたいする回答が、未だ見出されていない。完璧なモデルを他に求めることの不毛性への自覚。その探求努力からの疲労。明日はわが身がどうなるか定かでない、その日暮らしの連続。-これらが、現ロシアがおかれている精神状況である。
研究代表者は、ロシアの金融(そして政治)危機が発生した丁度98年8月から米国に海外出張し、米国人およびロシア人の研究者たちと本テーマについて討論を交える機会に恵まれた。自身と全く同一のテーマと関心で書かれたJames Moltz,“Commonwealth Economics in Perspective:Lessons from the East Asian Model"に接したことも有益だった。自身は、“Japanese Civilization,Challenge to the Western Civilization?-Some Russian Japanologists'View"を、執筆・発表した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] HiRoShi Kimura: "“Primakov's Offensive"" Communist and Post-Communist Studies. 30・4. 365-377 (1997)

  • [文献書誌] 木村汎: "日露交渉史の失敗に学ぶ" 外交フォーラム. 117. 26-32 (1998)

  • [文献書誌] 木村汎(編著): "「国際交渉学-交渉行動様式の国際比較」" 勁草書店, 406 (1998)

  • [文献書誌] HiRoShi Kimura: "Post-Communist States in the World Community" Mac Millan, 263-287 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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