研究課題/領域番号 |
09430002
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
鶴田 満彦 中央大学, 商学部, 教授 (50055133)
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研究分担者 |
工藤 昌宏 東京工科大学, 工学部, 教授 (10225162)
藤田 実 桜美林大学, 経済学部, 助教授 (90249178)
徳重 昌志 中央大学, 商学部, 教授 (10055238)
重田 澄男 岐阜経済大学, 経営学部, 教授 (50022182)
衣川 恵 鹿児島経済大学, 経済学部, 教授 (10234311)
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キーワード | 日本型経済システムの転換 / 情報ネットワーク / 資本主義のグローバル化 / 世界競争の激化 |
研究概要 |
現代の経済システムにおいて情報ネットワークの果たす役割はますます大きくなってきている。情報ネットワークは、さまざまな産業の生産活動に深く浸透し、製販統合、世界レベルでの最適生産等が実現されようとしているのである。そしてこのような経済活動における情報ネットワーク化の進展によって、歴史的に形成されてきた日本型の経済システムは大きく変容しようとしている。例えば、これまで生産と消費の間をとりもつ媒介的な役割を果たしてきた企業が、ネットワーク化の進展によって生産と消費の直接的結合が強まることで、その地位を脅かされるという事態が見受けられる。また、資本主義社会のグローバル化が情報技術の進展と密接に絡みながら全面化し、それによって世界レベルの最適生産体制が作り上げられることで、かつては日本型経済システムの強さの源泉とし世界から注目を集めたて巨大メーカーを頂点とした系列企業のヒエラルキーも急速に揺らぎつつある。このように情報ネットワーク化を不可欠の条件としつつ資本主義の世界的性格が全面化し、世界レベルでの企業間競争が激しさを増す中で、日本型経済システムは長期にわたる経済不況に苦しみながら、そのシステムの転換を強いられているのである。このような状況を踏まえながら、本年度は世界的競争の激化の中で、日本産業・金融システムが具体的にどのような転換を迫られているのかについて研究報告がおこなわれ、21世紀に向けて日本が構築するべきである望ましい経済システムとはどのようなものであるかについて重点的に討論がおこなわれた。
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