研究課題/領域番号 |
09430009
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研究機関 | 上智大学 |
研究代表者 |
山崎 福寿 上智大学, 経済学部, 教授 (10166655)
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研究分担者 |
浅田 義久 西武文理大学, サービス経営学部, 講師 (70299874)
井出 多加子 成蹊大学, 経済学部, 教授 (30245930)
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キーワード | 公共資本サーヴィス / 地方公共財 / 生活関連投資 / 産業関連投資 / 足による投票 |
研究概要 |
今年度は、当該研究の最終年度であり、これまでの研究の問題点の改良と再推計、さらに最終とりまとめを実施した。 公共事業の地域経済に及ぼす影響についての研究では、昨年度までに社会資本の質的違いが地価や人口にあたえる影響について、経済理論モデルに基づいて実証分析を行った。生活関連資本ストックは労働者の居住地選択行動を通じて、地価を高めていたことが判明した。しかし、人口にあたえる長期効果は、産業・生活関連資本ストックで定量的にもわずかな違いであった。 今年度は、これまでの実証研究の問題点を改善するとともに、より包括的なモデルに改良することによって、地方交付税などが、地域や地方自治体の公共資本ストックの改善にどの程度貢献し、人口に対してどのような影響を与えるかについて実証的に分析した。 公共サーヴィスの最適料金についての研究では、昨年度までに、鉄道の混雑費用の推計が完了し、首都高速道路を対象に道路交通の混雑費用を暫定的に推計した。今年度は、道路の混雑料金モデルを改良し、推定の精度を向上させ、鉄道、高速道路の通行車両に混雑料金を課金することによって、交通量がどの程度変化し、その結果、環境負荷や都市構造がどのように変化するかを検討した。
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