研究分担者 |
石倉 弘樹 京都大学, 工学研究科, 助手 (30252472)
由良 憲二 電気通信大学, 電気通信学部, 助教授 (50158341)
太田 雅晴 大阪市立大学, 商学部, 教授 (00168949)
奥田 和重 小樽商科大学, 商学部, 教授 (50152418)
大橋 和正 岡山大学, 教育学部, 助教授 (10110248)
中島 勝 京都工芸繊維大学, 繊維学部, 助教授 (70029297)
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研究概要 |
現代の社会では「採取⇒製造⇒流通⇒消費⇒廃棄」が産業における物の流れのべースとなっているが,経済発展と生産性の向上により,その規模は年々大きくなり,大量生産・大量消費・大量廃棄が日常化している.この大量かつ一方通行の物の流れによって生じる資源の枯渇と廃棄物による環境汚染が,人類の生存さえも脅かす深刻な問題となっている.経済の健全性を保ちながら,この問題を克服するためには,物の流れを「採取→製造⇔流通⇔消費→廃棄」に変え,採取と廃棄を極小化できる“循環型産業システム"を構築する必要がある.そこで分別・分解から再生材料化・再生部品化・再製品化のプロセスを持つ循環型産業システムの基本図を作成した. この基本図中での物の流れを解析すためのモデルを提案した.このモデルは予め設定された部品寿命年数や製品の耐用年数のもとで,製品の消費・破棄の後に再利用可能な部品がリサイクルされる状況を費用最小化基準下でシミュレーションするものである。これより,適切なリサイクル・ルートが明らかにされ,効果的なシステム運用が可能となることを説明できる. 循環型産業システムを構築し,合理的,効率的に運用していくには,運用を支援するための的確な情報システムを構築することが不可欠である。情報システムの構築に際しては支援の対象とする機能とそこでの管理対象となる情報要素の定義が最初の手続きとなる.この情報システム構築に際して考慮しなければならない情報要素を定義し,共通基本モデルに対して考えられ得る情報フローモデルを検討した. この他,循環型産業システムによるエントロピー増加率の変化および循環型産業システムの経済モデルについても文献調査とデータ収集を行った.
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