研究分担者 |
阪本 邦夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (70089829)
福井 敏純 埼玉大学, 理学部, 助教授 (90218892)
奥村 正文 埼玉大学, 理学部, 教授 (60016053)
竹内 喜佐雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (00011560)
長瀬 正義 埼玉大学, 理学部, 教授 (30175509)
|
研究概要 |
研究代表者酒井文雄は平面代数曲線についての研究を発展させた.一つは興味深い研究対象である尖点のみを持つ平面有理曲線の研究である.d次尖点有理曲線Cの尖点の最大重複度がνのとき,Cは(d,ν)型であるということにすると,まず,(d,d-2)型の尖点有理曲線で尖点の個数が高々2個の場合の分類と構成に成功した.これらは尖点の重複度列によって,4種類の場合に分類され,それぞれの場合に曲線の定義方程式も求まった.さらに,どの場合も直線からクレモナ変換で得られることも判明した.結果は現在投稿中の論文"Rational cuspidal curves of type(d,d-2)with one or two cusps"にまとめられている.同様な結果は尖点の個数が3個以上の場合は知られていた.また,(d,d-3)型の尖点有理曲線で高々2個の尖点を持つ場合の研究も進展している. 第二には,平面曲線の特異点の総ミルナー数の評価に関する研究である.研究対象は単純特異点のみをもつ平面曲線である.そのため,まず,素数次の巡回被覆のベッチ数に関するザリスキー型の定理を可約曲線の場合に拡張し,その結果を応用する.偶数次の平面曲線についてはヒルツェブルフによる評価式が知られているが,奇数次の場合に,直線と組み合わせた曲線で分岐する巡回被覆を考察することにより,良い評価式を得ることができた.結果については,"Hirzebruch-Yoshihara theoremon plane curves with simple singularities"という論文を準備中である.
|