平面曲線の代数幾何

1999 年度 実績報告書

• 研究課題/領域番号: 09440005
• 研究機関: 埼玉大学
• 研究代表者: 酒井 文雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (40036596)
• 研究分担者: 奥村 正文 埼玉大学, 理学部, 教授 (60016053) ; 竹内 喜佐雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (00011560) ; 長瀬 正義 埼玉大学, 理学部, 教授 (30175509) ; 福井 敏純 埼玉大学, 理学部, 助教授 (90218892) ; 阪本 邦夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (70089829)
• キーワード: 平面曲線 / 有理尖点曲線 / 巡回被覆 / クレモナ変換 / 特異点

研究概要

研究代表者酒井文雄は平面代数曲線についての研究を引き続き発展させた.尖点のみを持つ有理曲線に関して,(d,d-2)型のものについては,分類と構成を明らかにした.この型の有理尖点曲線は4種類の系列に分かれ,それぞれの系列の定義方程式を求めた.まず退化型の2次変換を詳しく調べて,曲線の特異点がどのように変換されるかを分析し,尖点3次曲線に順次退化型2次変換を施すことによって求める有理尖点曲線を構成するという方法である.研究協力者の戸野恵太氏により,この研究はひとつの尖点の接線との交点がその点のみの場合の分類に拡張され,その場合にも定義方程式が得られている.
平面曲線の代数幾何の研究を進めるため,数名の研究者を招いて研究報告を受けた.さらに,平成12年の3月に小研究集会を開催し,吉原久夫氏,金銅誠之氏,兼田均氏,S.Kebekus氏などから有益な専門的知識の提供を受けた.現在この研究集会の報告集を準備している.

研究成果

• [文献書誌] K. Tano and F. Sakai: "Rational cuspidal curves of type (d, d-2) with one or two cusps"Osaka J. Math.. (to appear).
• [文献書誌] T. Fukui: "Batter flies and umbilics of stable perturbations of analytic map germs (C^5.0)→(C^4,0)"London Math. Soc. Lecture Note Series. 263. 369-378 (1999)
• [文献書誌] K. Tateuchi: "Totally real algebraic number fields of degree I wish small discriminant"Saitama Math. J.. 17. 63-85 (1999)
• [文献書誌] M. Djoric and M. Okumura: "CR submonifolds of maximal CR dimension of complex progective space"Math. Nachr.. 202. 17-28 (1999)
• [文献書誌] T. Fukui and L. Paunescu: "Modified analytic trivialization for weighted homogeneous function-germs"J. Math. Soc. Japan. 52(to appear). 433-446 (2000)