研究分担者 |
桂田 昌紀 鹿児島大学, 理学部, 助教授 (90224485)
秋山 茂樹 新潟大学, 理学部, 助教授 (60212445)
伊藤 博 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (30168372)
谷川 好男 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 助教授 (50109261)
北岡 良之 名古屋大学, 大学院・多元数理科学研究科, 教授 (40022686)
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研究概要 |
種々のゼータ関数,L関数について,主として平均値理論と値分布論の立場からの研究をすすめた。平均値については,まず短い区間での二乗平均を調べるため,準備として約数問題の残余項の短い区間での差の平均値について,Voronoi公式を用いるJutilaの方式を援用して考察し,さらにその方法を発展させて,Riemannゼータ関数の二乗平均の残余項Eσ(T)について同様の平均値の漸近公式を証明した。この場合もσ=3/4において挙動の変化が観察されることは著しい DirichletのL関数については,重みつき積分にAtkinsonのdissectipn methodを適用し,Weilの評価をも援用することで,O((qT)^<1/3+ε>)の形のerroe termをもつ精密な二乗平均値公式を得た。また,Voronoiの方法を正則尖点形式に付随するRankin-SelbregのL関数の係数和に用い,係数和の1次Riesz平均に関するMeurman型の二乗平均値公式を示した。またその残余項の評価が改良されれば,係数和の残余項についてのRanlinの古典的な評価が改良できるのであろう,ということを注意した。次に値分布については,Bohr-Jessenの確率測度Rの挙動について,Joyner型不等式の壁を破って,漸近等式を確立した。その証明にはKaramataのregulary carying functimの理論が用いられる。さらに,Lerch zetaのjoint cniversalityを示すため,準備としてjoint極限定理を,Bagchiのエルゴード論的手法によって証明した。保型L関数のiniversalityについても結果を得た。
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