研究課題/領域番号 |
09440011
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
伊原 康隆 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (70011484)
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研究分担者 |
辻 雄 京都大学, 数理解析研究所, 助手 (40252530)
望月 新一 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10243106)
玉川 安騎男 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (00243105)
松本 眞 九州大学, 大学院・数理学研究科, 助教授 (70231602)
中村 博昭 東京都立大学, 理学部, 助教授 (60217883)
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キーワード | 絶対ガロア群 / 基本群 / 射影直線マイナス3点の / 円分体のアーベル拡大 / 安定微分環 / 整数論 / Soule元 |
研究概要 |
有理数体の絶対ガロア群は、射影直線マイナス3点の代数的基本群であるところの階数2のprofiniteな自由群に自然に作用する。任意の素数pを定めると、この作用は上記ガロア群の、階数2のpro-p自由群への作用を引起す。この作用の核と像の研究が進められた。特に、核が(円分体のアーベル拡大論の見地から見た或る具体的な意味で)「小さい」ことと、像が整数環上の「安定微分環」との比較の意味で「大きい」ことの間の論理的関係が証明され興味深い実例が発見された。またガロア像とSoule元の関係について、後者が前者の中でどの位大きい部分群を生成するかについても、予期された命題が示された(伊原;松本-Hain)、研究代表者伊原によるこの研究は、プレプリント 「Some ari;t;hmetic aspects of Galois actions on the pro-p fundamental group of P^1-{0,1,∞}」 (RIMS 1229,99年5月)にまとめられ、99年秋、米国バークレーのMSRI研究所で開かれた「ガロア群と基本群」に関するspecial semesterでも公表された。又、松本-Hainの結果(99年9月)も同semesterのworkshop(10月)で口頭発表された。いずれも近々当semesterに関連して出版を計画されている学術書に投稿される予定である。 また、伊原は、上記ガロア群のprofiniteな自由群への作用の像について研究を進め、その像と謂ゆるGrothendieck-Teichmuller群との比較についていくつかの新しい知見を得た。この研究は、研究協力者中村およびL.Schnepsの研究とも密接に関係しており、又、伊原の研究室の大学院生古庄英和によっても引継がれ多少の前進を見た(99年11月)。また、研究協力者 玉川、望月、等の研究とも関連している。
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