研究課題/領域番号 |
09440013
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
日比 孝之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80181113)
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研究分担者 |
柳川 浩二 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (40283006)
小川 裕之 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (70243160)
磯崎 洋 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90111913)
宮西 正宣 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80025311)
川中 宣明 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10028219)
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キーワード | Componentwise linear / h-三角形 / 単体的複体 / Stanley-Reisner ideal / Cohen-Macaulay / 次数付ベッチ数列 / generic initial ideal / 双対複体 |
研究概要 |
当該基盤研究の平成10年度における顕著な研究成果はcomponentwise linear idealの概念の導入とその基礎理論の樹立である.我々が定義したcomponentwise linear idealは線型な極小自由分解を持つ斉次イデアルの一般化であって.当該研究においては特にsquarefreeな単項式が生成するイデアルを興味の対象とした.第1の定理「単体的複体Δに付随するStanley-Reisner idealがcomponentwise linearとなるためにはΔの双対複体がsequentially Cohen-Macaulayとなることが必要十分である」はStanley-Reisner-idealの線型性を双対複体のCohen-Macaulay性で特徴付けたEagon-Reinerの定理を包括する重要な結果である.加えて,Stanley-Reisner idealがcomponentwise linearならばその次数付ベッチ数列は双対複体の面の数え上げから生起するh-三角形で計算することが可能である,Richard Stanleyが導入したsequentially Cohen-Macaulayとh-三角形の代数的意義は我々の定理によって漸く解明されたと断言できる.他方,昨今の計算可換代数で盛んに研究されているgeneric initial idealの理論を踏まえ,componentwise linearideal のgeneric initial idealについての研究も進展させた.第2の定理「多項式環の斉次イデアルIについて,Iとそのgeneric initial idealの次数付ベッチ数がすべて一致するためにはIがcomponentwise linearとなることが必要十分である」は計算可換代数においてcomponentwiselinear idealの果たす本質的な役割を明確にした.
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