研究課題/領域番号 |
09440015
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
齋藤 政彦 神戸大学, 理学部, 教授 (80183044)
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研究分担者 |
吉岡 康太 神戸大学, 理学部, 講師 (40274047)
山田 泰彦 神戸大学, 理学部, 助教授 (00202383)
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 教授 (30188099)
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
野海 正俊 神戸大学, 理学部, 教授 (80164672)
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キーワード | ミラー対称性 / 湯川カップリング / プレポテンシャル / GK2型超幾何微分方程式系 / カラビ=ヤウ多様体 |
研究概要 |
1.本年度は研究課題に沿って次のような研究を行なった。まず、ミラー対称性予想についてはSchoen氏の考察したカラビ=ヤウ多様体のA-モデル側からの考察とBat yrev-BorisovによるB-モデルの計算を行なった。コンピュータでの数値実験の後、特にA-モデル側のprepotentialの一部がE_8のテ-タ関数とデデキンドエータ関数を用いて記述される事と、B-モデル側からの計算と一致する事が数学的に示された。ここに現われた超幾何関数系の記述により得られた関数の保型型式としての性質が明らかにされた。今後もA-モデル、B-モデルの更なる関係を研究する予定である。(齋藤、細野(富山大),Stienstra(ウトレヒト大)の共同研究)。 2.また、Macdonald多項式の積分表示についての野海の研究、純楕円型特異点に対するプレポテンシャルの記述に関する山田と野海の研究が行なわれ各型の特異点についてプレポテンシャルを具体的に計算する事に成功した。吉岡はK3曲面の上のベクトル束のモジュライ空間に関して研究しモジュライ空間のコンパクト化に現われる単連結な超ケーラー多様体の周期を決定した。この周期の超弦理論との関係が今後の課題となる。その他に高山のD-加群に関するGKZ型超幾何関数系の代数的構造論の研究、佐々木による配置空間の幾何学に関する研究、高野によるパンルベ方程式のハミルトニアン表示に関する研究が行なわれた。
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