研究概要 |
ルート系に付随する超幾何函数の研究は、主に代表者により行われたが,幸いなことに大きな進展が見られた.これらは現在投稿中の5つの論文により順次纏められている.(1)Barnes type integral and the Meixner-Pollaczek polynomials,(九大数理プリントシリーズ1998-24),(2)A multidimensional generalization of the Barnes integral and the continuous Hahn polynomial, (九大数理プリントシリーズ1998-25),(3)Integral representations of the Wilson polynomials and the continuous dual Hahn polynomials,(九大数理プリントシリーズ1998-26),(4)Askey-Wilson polynomials by means of a q-Selberg type integral,(九大数理プリントシリーズ1998-27),(5)A duality of the Macdonald-Koornwinder polynomials and its application to the integral representations,preprint 1999.そして,(1)から(3)の結果が出た段階で「An AMS-IMS-SIAM Summer Research Conference on q-Series,Combinatorics and Computer Algebra」(6月21日〜25日,Mt.Holyoke College,Massachusetts)で発表し,その際のコメント等を参考にして得たのが(4)の結果である.さらに発展させたものが(5)であるが,これらを「ASCTP-Nankai Symposium」(10月20日〜23日,Asia-Pasific Center for Theoretical Physics,Seul),「表現論シンポジウム」(11月17日〜20日,休暇村加太)等で発表したほか,米国MSRI(バークレー数理科学研究所)に滞在中のvan diejen氏やオランダ・ライデン大学のE.Opdam氏からレビューを受け,今後の研究計画を練るのに有益であった.その他,協力者として落合啓之,金子昌信,若山正人を日本各地に派遣した.これは代数曲線上のQKZ方程式の研究の準備の為でもある.なお,代数曲線上のQKZ方程式の研究にむけては,各種文献を購入することによる準備も始めている.
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