研究課題/領域番号 |
09440031
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
斎藤 恭司 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (20012445)
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研究分担者 |
古田 幹雄 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (50181459)
中山 昇 京都大学, 数理解析研究所, 助教授 (10189079)
柏原 正樹 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (60027381)
宮岡 洋一 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (50101077)
森 重文 京都大学, 数理解析研究所, 教授 (00093328)
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キーワード | 原始形式 / 平坦座標 / 楕円ルート系 / 楕円リー環 / エータ積 / Weight系 |
研究概要 |
Weight系の双対性とそれに付随するエータ積の研究が進展した。又、それ等と或る無限次元リー環のボゾン表現との関連も発見され、改めて、鏡像対称性やMcKay対応との関連が注目される。以下その内容を証明する。1) ADE型ルート系の自己双対性及びArnoldのStrange dualityを統一的証明をあたえるものとしてweight系の双対性なる概念が導入され(文献[1])、その内容は一部公表されていた。平成10年度には、その判別式の整性、weight系のsignatureの導入、双対階数の公式等完全な証明を含む体系ができ上り、文献[5]に公表の予定である。 2) 前年度行った、楕円ルート系に対するエータ積の非負性の証明を、Artin L-函数のEuler積の或る特別の構造より導くという証明が出来上り、文献[4]に公表予定である。更に、そのエータ積はボゾンのhighest weight表現空間上に作用するCoxeter変換の跡となる事を示した。この結果は上記1)で研究したweight系に付随するボゾン表現空間が存在する事を示唆しており、以下の3)に述べる無限次元リー環が一般のweight系に対しても存在する事を示唆している。 3) 前年度に引続き楕円エータ系に対する楕円リー環の研究を行った(文献[3])。主な進展は同リー環は、アフィン環とハイゼルベルク環との合成により表示出来る事を示して、その記述に必要な関係をリストアップした。それ等の関係が楕円リー環を確定するのに充分であるか否かは未定である。他方、楕円リー環はボゾン表現を持ちその上のCoxeter変換の跡が上記の2)のエータ積となる事が分った。 4) 文献の[2]において、当研究代表者の1985年日本数学会における講演「一般weight系とその周辺」の英語版が刊行された。
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