研究分担者 |
山下 靖 奈良女子大学, 理学部, 講師 (70239987)
小林 毅 奈良女子大学, 理学部, 教授 (00186751)
加藤 信 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (10243354)
片桐 民陽 奈良女子大学, 理学部, 講師 (60263422)
落合 豊行 奈良女子大学, 理学部, 教授 (70016179)
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研究概要 |
まず研究代表者は共形構造の幾何と密接な関係があるメビウス幾何の基礎理論を曲線のシュワルツ微分をもとに構築し研究を進めている.現時点で明らかになった主要結果は,円の幾何においてはアファイン幾何と射影幾何の相違が2次元以上では生じないこと,この事実に注目すると関数論におけるネハリの単葉性定理の幾何学的な証明および一般化が得られることである.まだ論文として公表されていないが,いくつかの研究集会などでその一部を発表している段階である. 分担者片桐は共形接続の理論に関しその構造の剛性に関する結果を得た.また共形接続の幾何においてもシュワルツ微分の一般化が可能であることを示した.さらに共形構造との関係で興味で持たれているヤン・ミルズの変分問題について大域解析的手法を用いた結果を得た. 分担者加藤はスカラー曲率の方程式,極小曲面の方程式についての大域解析の研究を行い,解の構造定理,存在定理,一意性定理を得た. 分担者小林毅は3次元多様体の幾何について結び目理論の立場からの研究を行い最近注目されているthin positionと呼ばれる量を具体的に求める方法について成果を得ている.この量は3次元トポロジーにおいて重要な道具であることが理論的に明らかになっているが,現在,具体的に求めることは技術的に困難な量とされいる.
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