研究課題/領域番号 |
09440034
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
幾何学
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研究機関 | 金沢大学 (1998-1999) 奈良女子大学 (1997) |
研究代表者 |
小林 治 金沢大学, 理学部, 教授 (10153595)
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研究分担者 |
藤岡 敦 金沢大学, 理学部, 助手 (30293335)
北原 晴夫 金沢大学, 理学部, 教授 (60007119)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
加藤 信 大阪市立大学, 理学部, 助教授 (10243354)
片桐 民陽 奈良女子大学, 理学部, 助教授 (60263422)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 共形構造 / 共形接続 / メビウス幾何 / 射影構造 / スカラー曲率 / リッチ曲率 / シュワルツ微分 / 頂点 |
研究概要 |
多様態の幾何構造は多くの種類があるが,我々が取り上げるのは主に共形幾何と関係の深いものである.以下に得られた結果の一部を述べる. 1.スカラー曲率方程式.これはリーマン計量の共形変換でスカラー曲率がどのように変換されるかを記述する方程式である.コンパクトでない多様体上でこの方程式の組織的な解析を行い,与えられたスカラー曲率をもつ完備な共形計量の空間について諸結果を得た. 2.ワイル構造.これは共形類が与えられているとき,この共形類を保ち捩率が0であるようなアファイン接続のことである.リッチ曲率がワイル構造の完全不変量であることが示された.またコンパクト共形平坦アインシュタイン-ワイル空間の分類を得た. 3.メビウス幾何.与えられた位相型をもつ球面上の正則閉曲線の最小頂点数を自己交点数が5以下の曲線に対して完全に求めた.また正則曲線に対するシュワルツ微分を新たに導入した.これによってネハリの単葉性定理およびその拡張に対して新たな証明を与えた.この議論の要点のひとつは曲線のおかれている多様体の共形構造からその曲線に積分可能な射影構造が導かれることにある.メビウス空間の曲線に対して,この曲線の射影構造から定まる射影展開写像の単射性から,この曲線のはめこみ写像の単射性が得られることを示した.
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