研究課題/領域番号 |
09440042
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
松本 重則 日本大学, 理工学部, 教授 (80060143)
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研究分担者 |
皆川 宏之 北海道大学大学院, 理学研究科, 助手 (30241300)
中山 裕道 広島大学, 総合科学部, 助教授 (30227970)
小島 定吉 東京工業大学大学院, 情報理工学研究科, 教授 (90117705)
坪井 俊 東京大学大学院, 数理科学研究科, 教授 (40114566)
稲葉 尚志 千葉大学, 理学部, 教授 (40125901)
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キーワード | 葉層構造 / 面積保存同相写像 / 回転数 / 回転ベクトル / シンプレクティック微分同相 / ハミルトン流れ / ホロノミー群 / 横断的測度 |
研究概要 |
葉層構造論および2次元力学系について1997年度に引き続き、以下のような結果が得られた。 1。種数g【greater than or equal】2の向きづけられた曲面Σを考える。Σの上の面積を保存する同相写像の作る群をいまGとおき、そのうち恒等写像とホモトピックなものの作る部分群をG_0と (1) このとき、G_0はGの連結成分と一致する。 G_0の各元gに対して、その平均移動量R(g)が1次元ホモロジー群の元として定まり、準同型R:G_0→H_1(Σ;R)を定める。 (2) Ker(R)は、連結であり、その元は、Σ内の円板に台をもつ面積保存写像の積として表される。 Ker(R)の元gの普遍被覆への、標準的持ち上げというものを定義することが出来る。hの不動点のうち、標準的持ち上げの不動点から来ているものを可縮な不動点という。 可縮な不動点pの不動点指数が1であるとき、pが、正か負か、その符号を定義することが出来る。このとき我々は次の事実を1997年に得ていた。 (3) Ker(R)の元gの可縮不動点が有限個ならば、hは、正型および負型の(指数1の)不動点を有する。 この応用として、閉円板上の面積保存、向き保存の同相写像hについての次の結果を得た。 (4)境界円の上に2点a,bが存在して、a〓h(a)〓h(b)〓bを満たすならば、hは正型と負型の指数1固定点を有する。 2。 1997年度に得られた次の結果 (1) ある種の無限型の曲面には、極小集合を持たない流れが存在すると呼応して、同相写像に関して以下を示すことに成功した。 (2) 円環上に極小集合をもたない同相写像が存在する。 3。 閉円盤上の面積保存、向き保存の可微分同相写像の作る群をHとおき、その普遍被覆群をH^^〜と表す。このときCal-abi不変量といわれる準同型写像C:H^^〜→Rが定まるが、h∈H^^〜に対しC(h)はh|S^1のEuler数と関連づけられる。
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