研究課題/領域番号 |
09440048
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大島 利雄 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (50011721)
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研究分担者 |
寺田 至 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (70180081)
松本 久義 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (50272597)
織田 孝幸 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (10109415)
示野 信一 岡山理科大学, 理学部, 講師 (60254140)
小林 俊行 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (80201490)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | 等質空間 / 表現論 / 不変微分方程式 / 球函数 / 可積分系 / ポアソン変換 / 半単純リー群 / 超幾何函数 |
研究概要 |
1.古典的なCapelliの恒等式を、小行列式の形に拡張し、それから定義されるGL(n)上の作用素が、GL(n)の退化系列表現を特徴づける微分方程式系を与えていることを証明した。また、行列のベキ型の微分作用素を研究し、一般の古典型リー群の退化系列表現を特徴づける微分方程式の生成元を具体的に決定した。それを用いて、古典型リー群の種々の境界からのPoisson変換の像が、具体的に微分方程式系で特徴づけられることを示した。 2.実半単純Lie群上の一般超幾何函数を定義した。Capelli恒等式の一般化と関連して、種々の極大退化系列表現の間のintertwining operatorを調べ、それが特に実グラスマン多様体のRadon変換となっている場合は、この超幾何函数が、Gelfandの超幾何函数と超幾何微分方程式の一般化になっていることを示し、Gelfandの超幾何函数に自然な表現論的解釈を与えた。関連して実グラスマン多様体上のRadon変換の像の微分方程式による特徴づけを与えた。 3.半単純Lie群Gの閉部分群Hの表現からの誘導表現に関し、Gの表現の重複度について、研究をおこなった。Gの表現の重複度に関する上と下からの良い評価を得、総てのGの表現が重複度有限で現れるための、さらにまた、その重複度が一様に有界となるための、(G,H)に対する必要十分条件を幾何学的に与えた。ただし、Hの表現が無限次元の場合は、Hが完約可能な場合に限り完全な結果を与えた。たとえばG=U(p+1,q),H=U(p,q)の場合は、任意のHの既約認容表現から誘導したGの表現には、正則離散系列表現が高々重複度1で現れることが分かる。 4.古典型Weyl群で不変な完全積分可能量子系の高次積分をすべて具体的に構成した。
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