研究課題/領域番号 |
09440051
|
研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
鵜飼 正二 横浜国立大学, 工学部, 教授 (30047170)
|
研究分担者 |
平野 維倫 横浜国立大学, 工学研究科, 教授 (80134815)
高野 清治 横浜国立大学, 工学部, 教授 (90018060)
北田 秦彦 横浜国立大学, 工学部, 教授 (70016145)
塩路 直樹 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (50215943)
今野 紀雄 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (80205575)
|
キーワード | 非線形Boltzmann方程式 / 流体方程式 / 漸近解析 / Boltzmann Hierarchy / 相対論的Euler方程式 / 周期解 |
研究概要 |
Boltzmann Hierarchyの漸近解析:流体の運動を記述する方程式として多くの非線形偏微分方程式があり、それら相互の漸近解析は応用上も数学的にも重要な問題である。特に微視的運動方程式であるNewtonの方程式と巨視的流体方程式の漸近解析は大きな未解決問題である。標記のhierarchyは無限個の偏微分方程式の系であり、Newtonの方程式と半巨視的なBoltzmann方程式との中間に位置する。この系は平均自由行程をパラメータとして持つが、その適当な極限において、この系の解が巨視的な流体方程式の解に時間局所的に収束することを、Cauchy-Kowalevskaya定理を持ちいて証明した。おなじ手法がBBGKY方程式系に適用できれば、Newton方程式巨視的流体方程式の漸近関係が示せるので、現在研究を続けている。 非一様時空における一般対論的Euler方程式の研究:流体の速度が光速に近い場合、流体の運動は一般相対性理論に従う。流体が希薄であれば平坦なMinkowski時空での運動と考えてよいが、一般には時空は平坦でない。この時空での標記Euler方程式の時間的局所解の存在を証明するとともに、光速をパラメータとみて、その無限大の極限でこの解が収束すること、およびその収束極限が満たす方程式が、Riemann空間での古典力学的Euler方程式であること示した。 熱対流方程式の境界値問題:円環領域に流入・流出がある場合、境界の各々で流入量が0である場合の定常解の存在は良く知られている。しかし物理的にはこの制約は不自然である。この制約を外した傷合には、各境界での流入量が例外的な値を取らない限り定常解を持つことを示した。除外値の全体は高々可算無限個の離散集合である。Pitman Research Notes in Math.,Series388に掲載。
|