研究分担者 |
長澤 壮之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70202223)
堤誉 志雄 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10180027)
高木 泉 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40154744)
立澤 一哉 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (80227090)
千原 浩之 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70273068)
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研究概要 |
Navier-Stokes方程式の解の安定性の解析にはStokes作用素Aに加えて,変数係数の低階の微分作用素を含んだ項Bを摂動として処理しなければならない.外部問題の場合,よく知られた半群生成の摂動論は役に立たない.何故ならば,作用素A+Bのスペクトルの存在範囲をAのそれを不変にする様に摂動させなければならないからである.その際,関数空間の選択に注意を払う必要がある.定常解の存在と安定性の問題は斉次Sobolev空間における考察でひと段落したものの,3次元外部領域の場合はnet forceがゼロであるという不自然な条件は依然そのままであった.これを克服するためにはStokes作用素が全単射であり,かつスケール不変則を満たすような新たな関数空間を見い出さねばならなかった.その試みとして,まずFourier変換,特異積分作用素が使える全空間R^nにおいてMorrey空間を実補間した空間を導入し,Navier-Stokes方程式を解くことに成功した.これまでは複素補間を用いて,Navier-Stokes方程式の強解(古典解)を構成したが、Riesz-Thorinの不等式に代表される様に,複素補間理論はシャープな補間不等式の係数が得られる反面,両立対の空間は広がらない.このことは,すべてのL^r(1<γ<∞)において線形化方程式(Stokes方程式)が可解である内部問題に関しては障害とならなかった.一方,実補間空間の利点は、両立対の空間からより広い空間が得られることであり,線形化方程式の可解性に制限のある外部問題に実補間空間理論を導入したことは,画期的な試みであった.応用として,Lorentz空間L^<p,q>(Ω)において外部定常解を構成し,更にnet forceの条件を仮定することなく,その安定性を示した.
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