研究課題/領域番号 |
09440058
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
畑 正義 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (40156336)
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研究分担者 |
櫻川 貴司 京都大学, 総合人間学部, 助教授 (60196136)
山内 正敏 京都大学, 総合人間学部, 教授 (30022651)
武内 章 京都大学, 総合人間学部, 教授 (40026761)
河野 敬雄 京都大学, 総合人間学部, 教授 (90028134)
上田 哲生 京都大学, 総合人間学部, 教授 (10127053)
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キーワード | パデ近似 / サドル法 / 進化ゲーム理論 / 保型形式 / ADSL / Navier-Stokes流 / 準楕円性 / モノドロミ-保存変形 |
研究概要 |
畑は、パデ型近似の問題がある種の重みに関する直交多項式を見い出す問題に帰着されることに注目し、特に興味深い場合について、具体的にパデ型近似公式を構成し、その数論的性質を見い出すことに成功した.また、解析学に広く応用を持つと期待される2次元サドル法を新たに開発し、その数論的応用を与えた. 河野は、進化ゲーム理論の数学的基礎付けを行い、進化的に安定な戦略を数学的に定式化し、ヒト社会の規範の発生、進化を解明するための数理モデルを研究した. 山内は、いくつかの実2次体および総実な3次体の上のヒルベルト保型形式(カスプ形式)のフーリエ係数を跡公式により算出し、その算術的性質を、数体の基本的な不変量と関連して調べた. 櫻川は、ADSLにおける新変調方式と漏話キャンセルの方法について研究し、日本におけるISDNの変調方式を考案し、理論的考察を加えた.また、漏話キャンセルの新方式を考案した. 浅野は、気体分子運動論および流体力学に現れる遷移現象の研究を行い、3次元の球に沿って流れる粘性流の境界層の構成および主流と境界層との干渉としてのNavier-Stokes流の表現を得た. 森本は、2階無限次元退化楕円型作用素の準楕円性について、放物型タイプの作用素にも適用可能な十分条件を与え、さらに2階主部の符号が有限次で変わる場合にZuily,Lanconelli等が示した結果を検討し、対数オーダーのregularity upの評価式を用いて、無限次で退化する場合でも適用可能な条件に拡張した. 高崎は、モノドロミ-保存変形とその漸近的記述、モノドロミ-保存変形と共形場理論などとの関連、非線形可積分系の応用、微分方程式と実数上の計算可能性の概念とのかかわり合いについて研究した.
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