研究課題/領域番号 |
09440060
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
解析学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
長瀬 道弘 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70034733)
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研究分担者 |
小谷 真一 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10025463)
鈴木 貴 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40114516)
伊吹山 知義 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60011722)
小磯 憲史 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70116028)
西谷 達雄 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80127117)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | 表象 / ウィグナー・ディストリビューション / コンパクト作用素 / スペクトル不変性 / 量子化ハミルトニアン / ポテンシャル |
研究概要 |
本研究は、フーリエ解析の基本的な研究課題の一つである擬微分作用素論を数理物理学の基本的な問題であるシュレディンガー方程式の研究に応用しようというものである。擬微分作用素論は偏微分方程式の研究の基本的な手段であり、この理論を用いた多くの偏微分方程式関連の研究がある。本研究は擬微分作用素論を用いて、シュレディンガー作用素のスペクトル理論の研究を行うことさらに初期値問題としての基本解の表示法などの研究に応用することを目指している。擬微分作用素理論においては、L^2空間やL^p空間での作用素として、擬微分作用素をコンパクトな作用素に分解しコンパクト性を利用して擬微分作用素な様々な性質を示す方法が近年盛んに研究されているが、本研究においてもそのような手法を用いて擬微分作用素論を研究しシュレディンガー作用素のスペクトル理論に応用することを試みている。 本研究は、多くの研究分担者を有する大きなプロジェクトであり、話題として扱う範囲も非常に広いものである。分担者がそれぞれに多くの研究集会に参加しまた研究発表を行った。また、昨年度に続いてドイツ・ポツダム大学のシュローエ教授やイエナ大学のトリーベル教授を招待しレビューを受け、あるいは研究課題に関連した研究について講演会を持つなど、幅広い研究交流を行った。さらにはアメリカのジョージア工科大学のハイル助教授を大阪大学に招待しレビューを受けたが、同助教授は擬微分作用素をWigner Distributionを用いて表現しmodulation space上での作用について研究しているもので、この研究は本研究の遂行に大きな役割を果たした。 また、シュローエ教授の研究の中で、よく知られた擬微分作用素のクラスについてそのスペクトルのL^Pでの不変性について述べたものは、我々の目指すクラス(磁場を持った量子化ハミルトニアン)のスペクトルの研究には有効なものであり、この関連の成果を得ている(発表準備中)。
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