研究分担者 |
村田 實 東京工業大学, 理学部, 教授 (50087079)
水田 義弘 広島大学, 総合科学部, 教授 (00093815)
杉江 実郎 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40196720)
古用 哲夫 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40039128)
山崎 稀嗣 島根大学, 総合理工学部, 教授 (70032935)
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研究概要 |
ポテンシャル論の応用について研究代表者,分担者,協力者により,多くの研究成果があがった.その中で研究代表者の研究成果を中心にして述べる. 楕円型微分方程式の解の詳しく性質はGreen関数,Green作用素によって表される.まず,Green作用素のノルム評価を容量的幅を定期することによって与えた.次に,楕円型微分方程式を摂動(パーターベーション)させたとき,もとのGreen関数と摂動された微分方程式のGreen関数がどのような関係にあるか研究した.摂動項の大きさ,考察する領域の境界の滑らかさに応じた条件を与え,2つのGreen関数の比が上下から有界である場合を求めた.これらの研究はMartin境界や,Scherodinger方程式,マルチンゲ-ル,生存時間評価などと密接な関係がある.この方面の世界的研究者である,イスラエルのPinchover教授を招聘し,研究レビューを受けた.研究分担者の村田實教授(東京工業大学)の,放物型微分方程式の正値解の一意性の研究とも関係が深く,Pinchover教授によるサジェストを受けた. 最も基本的な楕円型微分方程式の優解は優調和関数である.優調和関数は連続ではなく細連続となる.これは通常の位相に開集合を追加した,細位相に関する連続性である.細位相は極めて抽象的な概念であるが,これを具体的なユークリッド空間の集合の性質と結び付け,細位相に関する集積値集合と直線に沿った集積値集合との比較を考察した.これは,アイルランドのGardiner教授を招聘した際に,行うことのできた研究である.この研究が発端となり,細位相を具体的集合や容量(キャパシティ)で記述する研究を行った.
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