研究課題/領域番号 |
09440067
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
石井 仁司 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (70102887)
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研究分担者 |
石井 克幸 神戸商船大学, 商船学部, 助教授 (40232227)
小池 茂昭 埼玉大学, 理学部, 助教授 (90205295)
富田 義人 神戸商船大学, 商船学部, 教授 (50031456)
儀我 美一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70144110)
望月 清 東京都立大学, 理学研究科, 教授 (80026773)
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キーワード | 粘性解 / ハミルトン・ヤコビ方程式 / 均質化理論 / 曲率流 / 確率微分方程式 / 不変領域 / 摩耗のモデル / Lax-Hopfの公式 |
研究概要 |
全国規模の研究集会を二度開催し、研究成果の公表と関連分野研究者との研究討議を行った。さらに、各地で開かれた研究集会に参加し、それまでに得られた研究成果の公表と研究討議と研究打ち合わせを行った。研究代表者はオーベルヴォルファッハ研究所とイタリアのレビコで開催された二つの国際研究集会に参加し、研究成果の公表をした。N.V.Krylov教授、M.G.Crandall教授、R.Jensen教授を招聘し、これらの教授より本研究課題のレビューを受けた。このような活動を通して以下のような研究成果を挙げた。1.ハミルトン・ヤコビ方程式の均質化に関して、特に初期値問題に対して、初期値が振動し、ハミルトニアンが時間変数に関して振動する場合の周期的均質化理論を確立した。2.岩石のような凸体の磨耗の数学的モデルは曲面のガウス曲率流であるが、必ずしも凸体ではない場合を考察し、この一般の場合の曲率流に対する存在と一意性の理論の確立と幾何学的近似アルゴリズムの収束性の証明を行った。3.平均曲率流に対する熱方程式を用いる近似アルゴリズムはBence,Merriman,Osherにより導入された。曲面が壁面に垂直に保たれるような平均曲率流に対する、熱方程式のノイマン問題を用いる同様なアルゴリズムを導入し、その収束性を考察した。4.凸体の磨耗の確率モデルを提案し、そのガウス曲率流への収束を凸閉曲線の場合に証明した。5.ハミルトン・ヤコビ方程式の初期値問題の解に対するLax-Hopf型の表現定理を初期関数が半連続関数の場合に拡張することに成功した。6.確率微分方程式の解の与えられた集合に対する不変性と対応するハミルトン・ヤコビ・ベルマン方程式の粘性解のその集合への制限可能性との同値性を証明した。
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