• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1998 年度 実績報告書

反応拡散系における時空間パターンの数理的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09440075
研究機関東京大学

研究代表者

稲葉 寿  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (80282531)

研究分担者 二宮 広和  龍谷大学, 理工学部, 講師 (90251610)
溝口 紀子  東京学芸大学, 教育学部, 助教授 (00251570)
堤 誉志雄  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (10180027)
山田 道夫  東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (90166736)
三村 昌泰  広島大学, 理学部, 教授 (50068128)
キーワード反応拡散系 / 興奮-柳制系 / 歪勾配系 / 自己相似解 / 有限時間爆発 / バクテリヤコロニーモデル / スペクトル法 / 非線型放物型方程式
研究概要

(1) 興奮ー抑制系の一般化である歪勾配系に関する研究を行い,空間的に非一様な定常解が安定となるための必要条件について考察した.また.歪勾配系においては,定常解はあるエネルギー汎関数の停留点として特徴付けられるが,領域の形状と停留点の形状との関係についての結果を得た.
(2) バクテリア(枯草菌)歯栄養濃度、寒天濃度に依存して、定性的に異なる5つのパターンが出現することが観察されている。我々は、共同研究者である松下とともに、反応拡散モデルを提出し、数値シミュレーションからコロニーパターンの多様性、遷移過程を考察した。
(3) 非線形放物型方程式の有限時間で爆発するような解と時間大域的に存在するような解に対して、反応項や初期値がもつ性質がどのように影響を与えるのかを調べた。これまで、正値解について得られていた結果を符号変化する解に対して拡張できただけではなく、解のゼロ点が解の挙動に深く関わっていることが分かった。
(4) 球面上における反応拡散方程式について、特異性(波面)の動きを球面調和関数を基底関数に用いたスペクトル法で数値的に追跡した。媒質に微小な非一様性がある場合、(赤道に関して)対称な初期条件から出発しても殆んど反対称的な解に移行することを見い出した。また一様媒質の場合には、その反対称的な解の湧き出し側の端点は定常回転を行なうが、反対側の端点は殆んど周期的な時間変化を行なうことを見い出した。さらに対称解の安定性についてアイコナール近似をもちいて調べた。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] N.Mizoguchi, Z.Yanagida: "Blownpand life span of solutions for a semilineac parabolic equation" SIAM J.Math.Anal.29. 1434-1446 (1998)

  • [文献書誌] M.Iida, T.Muramatsu, H.Iida, Z.Yanagida: "Diffusion-induced extinctrin of a superior species in a competion system" Japan J.Indust.Appl.Math.15(2). 233-252 (1998)

  • [文献書誌] N.Mizoguchi, E.Yanagida: "Critical exponents for the below up of solutions with sig changes in a semilinear parabolic equation II" J.Differential Equations. 145(2). 295-331 (1998)

  • [文献書誌] N.Mizoguchi, H.Ninomiya, E.Yanagida: "Critical exponents for the bipolar blowup in a semilinar parabolic equactions" J.Math.Anal.Appl.218(2). 495-518 (1998)

  • [文献書誌] M.Matsushita, J.Wakita, H.Sakaguchi, H.Itoh, I.Ratols, H.Matsuyama, M.Mimura: "Interfacial growth and pattern fomation in bacterial colonies" Physica A. 249. 517-524 (1998)

  • [文献書誌] H.Yagisita, M.Mimura, M.Yamada: "Spiral wave behaviors in an excitable reaction diffusion system on a sphere" Physica D.124. 126-136 (1998)

URL: 

公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi