研究課題/領域番号 |
09440079
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
数学一般(含確率論・統計数学)
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
樋口 保成 神戸大学, 理学部, 教授 (60112075)
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研究分担者 |
渡辺 清 神戸大学, 理学部, 助教授 (60091245)
高野 恭一 神戸大学, 理学部, 教授 (10011678)
福山 克司 神戸大学, 理学部, 助教授 (60218956)
今野 紀雄 横浜国立大学, 工学部, 助教授 (80205575)
吉田 伸生 京都大学, 大学院・理学研究科, 講師 (40240303)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | グラウバーダイナミックス / スペクトルギャップ / 臨界点 / イジングモデル / パーコレーション / コンツゥアーの収縮 / 自己補強的ランダムウォーク |
研究概要 |
本研究ではスピン系の相転移とスペクトルギャップ、およびパーコレーションを中心として研究し、以下に述べるような成果を得た。 1.スペクトルギャップについては、2次元のグラウバーモデルについてコントゥアーの収縮が大きな役割を果たすこと、それが相境界のゆらぎから起こる場合についてはほぼぎりぎりの評価が得られた。しかしながら、ここで得られた評価だけではシミュレーションの結果は説明できないため、もっと強力な要因によるコントゥアーの収縮があるはずである。この解明は今後の研究課題とする。 2.Dobrushin-Shlosmanの混合性の条件と対数的ソボレフ不等式の成立はともに一様なスペクトルギャップの存在のための必要十分条件となることが非有界スピン系でも正しいことを証明した。 3.イジングモデルの相転移はパーコレーションによって完全に説明できることを証明した。この結果は他のモデルに少し拡張できる。 4.イジングパーコレーションにおいて、first passage percolationのtime constantからの揺らぎはほほガウス型であることを証明した。 5.attractiveとは限らない相転移のモデルで、エルゴード定理を証明した。 6.1次元のReinforced random walkの再帰性の問題で、通常のマルコフ連鎖の場合と質的に異なる再帰性を示す場合があることを発見した。 7.ワイル変換、ベーカーの変換、カッツの間隙級数から作られる変換の中心極限定理と分散の退化する場合の特徴付けを行った。 8.フラクタル上のパーコレーション確率を評価した。また、長距離相互作用をするパーコレーションでこれまでの予想の反例を作った。
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