研究課題/領域番号 |
09440095
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研究機関 | 国立天文台 |
研究代表者 |
田村 元秀 国立天文台, 光学赤外線天文学・観測システム研究系, 助教授 (00260018)
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研究分担者 |
西村 徹郎 国立天文台, ハワイ観測所, 教授 (90260017)
海部 宣男 国立天文台, ハワイ観測所, 教授 (50011630)
林 左絵子 国立天文台, ハワイ観測所, 助手 (90183912)
高見 英樹 国立天文台, 光学赤外線天文学・観測システム研究系, 助教授 (00270455)
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キーワード | 赤外線 / 系外惑星 |
研究概要 |
惑星はどのように生まれるのか、太陽系の起源は何なのか、我々の太陽系はユニークなものかという問いに答えるには、我々の太陽系を調べるだけでは不十分で、それ以外のサンプル、すなわち太陽系の外にある惑星を検出し、調べることが必要である。近年の系外惑星の間接的な発見に裏付けを得て、その直接検出が今後の最重要課題となる。本研究の目的は、地球大気の揺らぎを補正する補償光学とコントラストの高い観測を可能にするステラ-コロナグラフを応用し、大口径望遠鏡を用いて高感度・高解像度観測を行い、木星型の巨大惑星を太陽系外の星のまわりに直接検出することを目指している。 本年度は主に、系外惑星検出の決め手となる観測装置である、補償光利を利用したステラ-コロナグラフを製作した。この装置は大別して、補償光学・赤外カメラ・ステラ-コロナグラフからなるが、そのコロナグラフ部の製作に様々な工夫を凝らした。コロナグラフの最も重要な光学系として、中心星を隠すための微小オカルティングマスクと、主星のハローを効果的に取り除くためのアポダイザーを蒸着の手法で製作した。これらは、我々の計算機を用いたシミュレーションに基づいて設計されたものである。この補償光利を利用したステラ-コロナグラフ装置の設計を、国際集会にて発表した。 さらに、上記の予備観測として、恒星が生まれている現場の高感度の赤外線観測を行い、生まれたばかりの巨大惑星と恒星の中間的な天体(褐色矮星)の候補天体を検出することに成功し、その成果を米科学誌サイエンスに発表した。
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