研究概要 |
●広島大学VBL高速電子周回装置において、光学素子とCCDカメラからなる、放射光電子線モニターを構築し、リアルタイムで電子線の位置を観測する方法を確立した。また、同装置が発生するバックグランドの系統的な調査を行い、これを減少させる方法を見出した。この装置と波長532nmのレーザーを用いてレーザーコンプトン散乱実験を行った。これらと平行して、レーザー強度増強のための、ファブリペロー共振器を試作し、約1,500倍の強度増倍に成功した。 ●大阪大学レーザー核融合センターの大強度レーザー実験室において、電子銃と、光子測定装置からなる、非線形コンプトン散乱実験装置の構築を行い、線形領域のコンプトン散乱を観測することにより、装置が正常に動作していることを確認した。また、非線形効果の理論的取り扱いについて理論計算の比較を行い、過去に指摘された理論模型の矛盾点をほぼ解決した。これらの計算を用いて、非線形コンプトン散乱におけるレーザーの偏極の効果を見積もり、これが実験結果の解釈において重要であることを指摘した。 ●レーザーコンプトン散乱の応用である、光子光子衝突型加速器における、トップクォークの検出可能性について、光子光子衝突及び、測定器に関する精密なシミュレーションによる研究を行い、年間1,000事象程度観測できることを示した。このような研究は過去なされたことが無く、その結果は、線形加速器国際会議(1999年5月スペイン)及び、電子電子衝突に関する国際会議(1999年12月アメリカ)において発表された。
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