研究課題/領域番号 |
09440112
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
小林 正明 高エネルギー加速器研究機構, 素核研, 教授 (40013388)
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研究分担者 |
竹内 富士雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40121537)
小林 茂治 佐賀大学, 理工学部, 教授 (00039273)
吉村 喜男 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50013397)
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キーワード | π^+π^-原子 / シンチファイバー検出器 / Siストライプ検出器 / dE / dx測定器 / 低ノイズ高速前置増幅器 |
研究概要 |
高エネルギー(24GeV/c)の陽子が重い標的に衝突する時の二次粒子の中に、非常に近接した(数mm)2個の荷電粒子の存在を判定して100ns以内にトリガーパルスを出す事が、準備中の物理実験の目的達成の為に非常に重要で、この為に位置測定用のシンチファイバー検出器とdE/dx測定用のSi検出器を開発してきた。シンチファイバー検出器は既に開発段階を終わり、今年度は製作を進め実験の最初の段階で用いる検出器は殆ど完成しつつある。高精度のdE/dx測定用のSiストライプ検出器は世界的にも初めてのものでシンチファイバー検出器と比べて新たな開発要素が多く、今年度は多くのエネルギーをこの開発に費やした。Siウェーハァー自体は大きさを65mmx65mmで我慢すれば浜松フォトニクス等に既に技術があり、最初の段階はこれを用いる事にして購入した。最も大きい課題はノイズが3000e(35pF程度の入力キャパシタンスに対して入力換算のσで)以下の電荷積分時定数300ns以下の前置増幅器とそれに続くエレクトロニクスを確立する事で、幾つかの可能性のある前置増幅器を購入または製作依頼により入手してテストした。この結果実験の最初の段階で用い得る性能のもの(HQV802M(LeCroy))が見つかった。将来の為により良い前置増幅器をClear Pulse社等と共同で開発すると共に(CP2924),当面の検出器を確立する為にHQV802Mの下流のエレクトロニクスを現在開発(試作、テスト)している。平成10年度の終わりには読み出しを含めてSi検出器を組み上げてビームテストを出来る所まで到達したい。
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