研究課題/領域番号 |
09440112
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
素粒子・核・宇宙線
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研究機関 | 高エネルギー加速器研究機構 |
研究代表者 |
小林 正明 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (40013388)
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研究分担者 |
竹内 富士雄 京都産業大学, 理学部, 教授 (40121537)
椎野 二男 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 助手 (20092231)
吉村 喜男 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授 (50013397)
千葉 雅美 東京都立大学, 理学部, 助手 (60128577)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | π^+π^-原子 / シンチファイバー検出器 / Si-Strip検出器 / de / dx測定器 / 低ノイズ高速前置増巾器 / カイラル摂動器 / QCDの検証 |
研究概要 |
標準模型を越える現象を発見するという観点から、標準理論である量子色力学(QCD)の実験的検証は非常に重要である。高エネルギーではQCDがよく成立する事が知られているが低エネルギーではクオーク間相互作用が強いので非摂取動的に取り扱わねばならず検証が容易でない。低エネルギーでのQCDの取り扱いであるカイラル摂動論(CHPT)の予言を5%の精度で検証するためにπ^+π^-原子のπ^0π^0への崩壊の寿命を測定する実験(DIRAC実験)を計画した。この実験はCERN陽子シンクロトロンで平成11年からデータ取得を初めているが、標的からくる粒子の中に数mm以内に近接した2個の荷電粒子を100ns以内に正確に判定する事が非常に重要である。この為に重要な検出器として位置測定用のシンチファイバー検出器とdE/dx測定用のSi検出器の開発を実施した。DIRAC実験ではπ^0π^0への崩壊の代わりにそれと競合する解離したπ^+π^-対を測定するがπ^0π^0の直接測定は将来の更に改良した実験としてメリットがありこの為に高性能シンチレーターの開発も実施した。 1.早いトリガー回路とシンチファイバー検出器の開発を成功裡に行い実験で使用中である。 2.早い応答のdE/dx用Si-strip検出器として、面積64mm×64mm、厚さ300μm、読み出しピッチ1-2mmのSi検出器と早い電荷積分型のプリアンプ(減衰時定数240nm、ノイズ(ENC)^〜3000e)、および50倍のゲイン全幅50nsに整形する波形整形アンプの開発に成功した。現在の短冊形プラスチックシンチレータと2001年から置き換えたい。 3.ガンマ線測定用に応答が早く(<30ns)、重く(1X_0<1.5cm)、放射線に強い(10^7ラドに耐える)高性能シンチレータとしてPbWO_4、Gd_2SiO_5:Ce等の開発を行い大きい進歩があった。
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