研究課題/領域番号 |
09440127
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
松田 祐司 東京大学, 物性研究所, 助教授 (50199816)
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研究分担者 |
熊谷 健一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (70029560)
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キーワード | 高温超伝導体 / 有機超伝導体 / マイクロ波 / ジョセフソン効果 / ジョセフソンプラズマ / 過糸格子 / 過糸液体 / コラムナ-欠陥 |
研究概要 |
本研究は主として高温超伝導体と有機超伝導体に対してマイクロ波による「ジョセフソン・プラズマ共鳴」の実験を行うことにより超伝導層間の量子位相コヒーレンスの強さを定量的かつ直接的に決定することである。本年度は主として高温超伝導体Bi_2Sr_2CaCu_2O_<8+δ>に対してジョセフソン・プラズマ共鳴の実験を行った。この物質は低磁場で過糸格子が融解することが知られていたがその詳細は理解されていなかった。我々は過糸格子の融解線の直上と直下でジョセフソン・プラズマ共鳴の実験を行ない過糸格子の融解転移にともないジョセフソン接合の強さも大きく変化することを発見した過糸格子融解線直上の共鳴磁場の温度変化の結果から過糸液体状態では過糸間の面間結合の強さは熱揺らぎに対してほぼ無視でき「デカップルした過糸液体」になっていることを示すことができた。さらにBi_2Sr_2CaCu_2O_<8+δ>に重イオン加速器を用いてコヒーレンス長程度の柱状欠陥をつくった試料に対しても同様の実験を行った。この系ではボ-ズグラス転移をおこすことが知られていたがどのようにしてボ-ズグラスが融解するは良く分かっていなかった。我々はコラムナ-欠陥中の過糸液体には2種類の液体、すなわち「カップルした液体」と「デカップルした液体」、が存在し磁場をかけるとカップルする傾向にあることを明らかにした。これは従来の過糸系では見ることができなかった現象である。
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